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阪谷文書

以下の紹介文は、『阪谷文書総目録』(東京大学社会科学研究所資料室編, 昭和45年1月刊)中「はじめに」による。

いまここで云う阪谷文書は、かつて元阪谷芳郎男爵(1908年蔵相)の手もとにあった蔵書(一部分と推定されるもの)を入手する際に手紙・その他記録の類をまとめて入手したもので、 あるものは厚表紙をつけ簡単に綴ったものから、紙ばさみにファイルされた形態のものまであり、図書館で整理保存するには甚だ困難な体裁であった。そのためか室の隅にそっと放ってあったものである。 ところが、ある日偶然(いや、入手当時から手の付難い難物ではあるが、整理保存の希望を忘れ去ることのできない研究者もおられたことが、今回の整理に協力と云う形で現われて)資料探索者間に話題が広まり、 実際に資料の閲覧の不便を整理保存へと大きく芽生え生長させ、この結果を生みだした訳である。

  • 整理の方法

先にもふれたが、ここではできるだけ元のままの状態で保存に堪え得る状態に製本補強し、適宜1冊づつとし、それらを大きく六つの分野に区分し、 その中を資料の作成年次(日付)順、又は、場合によっては内容別に順を追うように編成し(必ずしもそうはいかない点もあったが)、各1冊づつに文書No. を付して、全体を整序した。 又個々には、標題で内容を判断できるものにはその題目を表示し、必ずしも内容を知ることのできないものについては内容項目をできるだけ掲げることに努めた。

  • 『阪谷文書』六つの分野
  1. 戦時体制および戦時財政調査 : 主として日清・日露戦争を中心に
  2. 第一次大戦関係調査報告
  3. 中国関係調査報告
  4. 大蔵省預金部資金関係資料
  5. 日本経済調査会会計記録
  6. カーネギー平和財団依嘱調査に関する交換書翰